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クラウドサインとは?電子契約シェアNo.1サービスの機能・できることを解説
「電子契約の導入を検討したいけど、セキュリティが心配・・・。」
「多くのサービスがあって、どれを選んだ良いか分からない。」
近年様々な電子契約サービスが登場していますが、どのように導入すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、電子契約の仕組みや法的制度など役立つ基礎知識を交えながら、多くの企業で導入されている業界最大手の「クラウドサイン」というサービスについて紹介していきます。
電子契約の導入を検討するにあたって、判断基準にしたいメリット・デメリットを学べる内容となっているため、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
本記事のポイント
・「クラウドサイン」は安全性・利便性が高く多くの企業で導入されている
・「サービス導入率」「売上シェア」「市場認知度」において業界No.1
・主な機能は契約書の作成、保管、送付の3つ
・無料プランが利用でき、有料プランは4種類から選べる
INDEX
クラウドサインは安全性・利便性の高い電子契約サービス
契約書面の電子化に伴って、「作業時間・コストの削減」と「書面の証拠力の担保」を両立できる電子契約サービスが登場しています。
その中でも特に安全性・利便性が高く、多くの企業で導入されている業界最大手のサービスが「クラウドサイン」です。
弁護士ドットコムが提供している高い信頼性
「クラウドサイン」は、「弁護士ドットコム株式会社」が母体となって運営しているサービスです。
弁護士ドットコム株式会社は、日本最大級の法律相談ポータルサイトの運営を手がける企業です。
弁護士への無料相談・地域や専門分野で弁護士を検索できる機能の提供など、法律に関する悩みと解決法を知り尽くしたプロが集まって活動しています。
法律の専門家が集まった企業であるため、提供されるサービスも電子契約の法的基準を確実にクリアしているという信頼性が担保されています。
実際にクラウドサインは、政府が定めるセキュリティ評価制度「ISMAP(イスマップ)」をはじめ、ISO27001・ISO27017等の認証を取得し、高いセキュリティ審査を通過しました。
また、日本で初めて電子署名法上で「電子署名」としての正当性を認められたサービスであるため、知名度に裏打ちされていることも、他サービスに比べて信頼感・安心感に繋がっています。
電子契約サービスでトップシェア
クラウドサインは、「サービス導入率」「導入自治体率」「売上シェア」において業界No.1を獲得した電子契約サービスです。
合計250万社以上の企業に導入され(2023年時点)、電子書面の累計契約送信件数は1,171万件(2022年9月時点)と前年に比べ2倍に成長するなど、近年速いスピードで、公的機関・民間企業を問わず普及しています。
また、クラウド総研が行った企業へのサービス認知度調査においても「クラウドサイン」がNo.1となり、電子契約を受信する相手方にとっても受け入れられやすいサービスと言えるでしょう。
参照:クラウドサインが売上高で電子契約市場シェアNo.1を獲得
参照:クラウドサイン サービス概要説明資料
クラウドサインの機能・できること
圧倒的な支持率を誇るクラウドサインを利用すると、どのような利便性を得られるのでしょうか。
クラウドサインは、契約交渉済みの書面をクラウド上にアップロードして、相手方が承認するだけで契約が締結できるサービスです。
契約締結の権限を持つ両者にインターネット接続できる環境さえあれば、簡単に電子ファイルに署名を行い契約を締結することができます。
また、電子契約において必須とされる機能も備わっています。
例えば、送信者/受信者のメールアドレス・合意日時・認証方法を暗号化して記録する「電子署名機能」や、電子帳簿保存法に則っていつから書類が存在していたか証明する「タイムスタンプ機能」が挙げられます。
その他、契約締結に至る流れの中で使える基本的な機能について、次の項で解説していきます。
契約書の作成機能
クラウドサインに条件合意済みの契約書(PDFファイル)をアップロードして送付先や入力項目の設定をすることで、既存の書面データから電子契約を作成できます。
また「クラウドサイン」上で新たに契約書を作成することも可能です。
普段使用している契約書雛形(PDFファイル)をクラウド上で保存すれば、「テンプレート機能」としていつでも呼び出せて、新規作成時に使いまわすことができます。
さらに、特定の雛形にCSVデータを流し込んで複数の書類を一度にまとめて作成する「一括作成機能」や、雛形にテキスト入力箇所やチェックボックス、擬似押印欄を追加する「帳票作成機能」など、様々な場面に対応した機能が備わっています。
参照:書類を送信する
契約書の保管機能
クラウドサイン上の契約書データは、電子帳簿保存法に基づき保管されています。弁護士ドットコム監修のもと機能開発しているため、法的な観点からも安心して利用可能です。
注目したい便利な機能として、AIの自動化技術を活用したデータの一元管理が挙げられます。書面から重要な情報(締結日・更新の有無など)を自動で解析・登録することで、契約書の検索や解約期限の自動アラートなど、管理の手間を大幅に省くことができます。
また、紙で締結した契約書も、PDF化してクラウドサインにインポートすることで、一元管理が可能。クラウドサイン上で締結した書類と同様に、検索や自動アラート機能が使えるため、過去を遡ってすべての契約書を自動で管理することができます。
さらに、書類やユーザーアカウントをグルーピングして、書類へのアクセスをコントロールする機能もあり、複数部署で同時に管理する場面においても役立ちます。
重要かつ膨大な量の契約情報を徹底して正確に管理できるシステムは、かなり利便性が高いと言えます。
参照:書類を管理する
契約書の送付機能
作成した契約書は、メールにて簡単に取引先に送付することができます。書類を受信した相手は「クラウドサイン」への登録や課金をしなくても契約内容の確認ができるため、取引先に負担をかけない仕組みで双方にとって利用しやすいです。
合意ボタンを押すだけで締結を完了できるため、紙の押印に比べて承認フローが手軽になります。書類の受信者から社内の本来の契約締結権限者にデータ転送もでき、Web上で滞りなく契約業務を完結することが可能です。
クラウドサインを導入するメリット5つ
ここまでクラウドサインの便利な機能をご紹介してきましたが、改めて導入した方が良いと言える本サービスのメリットについて簡潔にまとめていきましょう。
導入企業が多い
まず、業種・規模を問わず導入企業数が圧倒的に多いことが、最大のポイントです。銀行、証券会社、鉄道会社、通信会社、保険会社など、重要な機密情報を取り扱う多くの大企業がクラウドサインを利用しています。その安心感に加え、知名度が高いことから導入に対する取引先の理解も比較的得やすいのではないでしょうか。
また官公庁や自治体においても、47都道府県すべてで導入あるいは実証実験が行われています。
ある病院では、PCR検査申込の8割を電子化することで、非対面・非接触での手続きを可能にした実績も。同病院にて、高齢者を対象とした書類申請の電子化をクラウドサインを通して問題なく運用ができた例から、直感的なUIで年代問わず使いやすいサービスとして様々な場面で取り入れられていると考えられるでしょう。
契約コストを削減できる
契約の電子化は金銭的・労働的コストの削減に直結してきます。従来の紙と判子での取引だと、契約内容・金額によっては、印紙代が高額になることも少なくありません。電子契約なら印紙代は不要です。
クラウドサインを導入したルートインジャパン株式会社においては、わずか数ヶ月で200万円のコスト削減に成功した実績も報告されています。ホテル事業で店舗数の拡大に伴ってクラウドサインを導入したことにより、高額な取引が行われる工事請負契約や設計監理の業務委託契約において、印紙税の大幅な削減に役立ちました。
また、作業時間というコストの面でも、従来のやり方に比べてとても効率的です。紙の契約書だと、製本、押印、回覧、郵送、相手方からの返送が届くまでに5〜14営業日はかかる企業が多いのではないでしょうか。
クラウドサインなら、オンライン上で契約が締結できます。紙の書面を準備する手間が無くなるため、生産性が上がります。
参照:導入事例
参照:クラウドサイン サービス概要説明資料
サービスの信頼性が高い
他サービスでなくクラウドサインを選ぶにあたり、信頼性の高さは重要なポイントの一つです。
法律に明るい弁護士が集まった運営会社により、機能の監修・日本国内法に準拠したシステム構築がされているため、安心して利用できます。政府が定めるセキュリティ基準「ISMAP(イスマップ)」の審査においては、約6ヶ月にわたる評価の結果、政府が求めるセキュリティ基準を満たしていると認められ、2021年12月20日に「ISMAPクラウドサービスリスト」に登録されました。
また、電子取引に関する法に則った仕組みで書類データを一元管理できるため、ガバナンス・リスク管理、コンプライアンスの徹底など、会社として必要な機能の強化も実現できるサービスとなっています。
さらに、導入時のコンサルティングメニューも充実しています。例えば、投資対効果や解決したい課題に沿って導入計画を策定、利用開始までの業務設計や活用部署への説明会の実施など、導入企業が自走していけるまでの運用支援を、法のプロにお願いすることが可能です。
外部システムと連動できる
圧倒的な数の外部システムと連動できることがサービスの高い利便性に繋がっています。例えば、Microsoft Teams、Salesforsなどの販売管理システム、ジョブカンなどのワークフローシステム、boxなどの文書管理システムなどと連携が可能です。
既に利用しているビジネスソリューションと連携させることで業務効率が上がるだけでなく、DXが求められる今の時代においてこのような連動機能は企業に選ばれる要因のひとつとなるでしょう。
参照:外部サービス連携
法人・個人問わず導入できる
クラウドサインは法人・個人を問わず利用できるため、企業だけでなくフリーランスや個人事業主でも導入が可能です。
過去実績として取り扱われた電子書面の種類の実績も豊富であるため、どのような業種・経営規模の事業者も、安心して利用することができます。
書面の一例としては、雇用契約書、不動産売買契約書、業務委託契約書、請求書などが挙げられます。
クラウドサインを導入するデメリット3つ
信頼性の高さやコスト削減、利便性など、前項ではクラウドサインのポジティブな要素を述べてきましたが、本サービスの利用開始する前に留意しておいた方が良いポイントもいくつかあります。
人や企業によっては、デメリットに捉えられる点もあるため、次の項で確認していきましょう。
従量課金のため費用がかさむ
必要な機能が充分に満たされている有料プランでは、月額の固定費用に加え、電子書面1件の送信につき200円(税別)が都度発生します。
多くの書面をやり取りする事業主にとっては、従量課金のシステムだと思わぬ出費がかさんでしまう可能性があります。今後の事業計画を良く精査したうえで、導入前に費用対効果を考えておくと安心でしょう。
ファイル形式がPDFのみ
すべての利用プランにおいて、電子書面としてシステムにアップロードできるファイル形式がPDFのみに限られています。
Word文書やGoogleドキュメントを登録してクラウドサインの中で更新することはできないため、文言を編集したい場合は別のアプリで更新した後にPDF化してアップロードが必要になります。
契約書を締結するまでのプロセスによっては、複数回PDFを登録し直す手間がかかるかもしれません。
契約単位の権限付与ができない
クラウドサインでは、締結に関わる権限者を契約ごとに設定することができません。
そのため権限者設定が複数パターンある場合は、必要な範囲に応じて会社の部署ごとや各個人での導入や、後の項目で紹介するハイグレードなプランを導入して対応が必要になります。費用がかさむ原因となる可能性があるため、この点も留意しておけると良いでしょう。
クラウドサインの料金プラン
クラウドサインでは無料プラン・利用できるサービスに応じた4つの有料プランが用意されています。それぞれのプランの特徴を比較して、用途に最も適したプランを見つけましょう。
無料プランを利用できる
クラウドサインでは無料でサービスを利用できるフリープランを提供しています。電子契約において重要な電子署名とタイムスタンプの機能は、フリープランでもしっかりと備わっています。
しかし、利用できる範囲が「送信件数は月3件まで」「登録できるユーザー数は1名まで」と制限されているので注意しましょう。
また機能面でも、電子書面の送信・保管・検索といった基本的な動作のみが可能となっています。
企業で利用する場合、フリープランだけでは充分な機能を補えないケースが多いため、クラウドサインの導入を決める前の試用体験版として使ってみることをおすすめします。
有料プランの違い
有料プランは機能の充実度に応じて4つのプランに分かれています。
「Lightプラン」は一番リーズナブルで、月額1万円(税別)の費用にて送信件数・ユーザー数ともに無制限で利用できます。基本的な機能はすべて備わっていますが、書類のインポートが出来ないため管理機能が一部制限されています。
「Corporateプラン」は、管理機能の制限がなくなることに加えて、受信者側でのファイルアップロードやマイナンバーカード署名、監査ログ、電話でのオペレーションサポートなどが可能です。月額2万8,000円(税別)で一般的な企業の標準プランとして推奨されています。
その他、月額料金・1件あたりの送信料も都度相談とするハイグレードなプランが2つ用意されています。
「Businessプラン」では、内部統制・セキュリティ強化の機能が追加され、承認権限やIPアドレスの制限が可能になります。
「Enterpriseプラン」は、クラウドサインのすべての機能を網羅しており、さらに複数部署の管理機能(メンバーグループの作成など)が可能です。
クラウドサインは適法性が認められている
クラウドサインはグレーゾーン解消制度により、官公庁が法的効力を公式に認めたサービスとして立ち上がっています。制度の詳細についても、次の項で解説しているので知っておくと安心です。
グレーゾーン解消制度
グレーゾーン解消制度とは、企業が新しく事業を計画した際、事業内容が規制に引っかかったり法的に問題を犯したりしていないか、ローンチ前に確認ができる制度です。
クラウドサインはこの制度を利用して、電子契約サービスの開始前に、経済産業省や国土交通省から、サービス内容が法に適していると認められました。
導入している企業例
クラウドサインは、三井住友フィナンシャルグループ、みずほ証券、東京海上日動、明治安田生命、野村不動産、NTTdocomoなどで導入されています。
実際に多くの大企業が導入していることから、先述の通りサービス自体の信頼性は一般的に高いと考えられます。
まとめ
「クラウドサイン」は多種多様な企業に導入されている、信頼性の高い電子契約サービスです。初めてでも操作しやすい直感的なUIと利便性の高い一元管理機能により、書面の電子化が進む社会にも安心して対応できます。
プランの比較・注意点も含め、ぜひ電子契約サービスを導入する際の参考にしてください。